病理検査室では、患者さんから採取した組織や細胞などを顕微鏡を用いて詳しく調べる検査を行っています。 主治医へと報告される病理診断は、患者さんの病気の診断や治療方針の決定に活かされています。
私たちは患者さんに接する機会は多くありませんが、最終診断の手助けをする重要な役割を果たしており、患者さんを陰で支えています。
当院では常勤病理医1名と非常勤病理医が勤務しています。さらに、診断困難症例に関しては聖マリアンナ医科大学でコンサルテーションを行い、豊富なスタッフとのディスカッションにより詳細な評価および正確な診断が可能となっています。
また、検査室内の作業環境にも配慮し、作業環境測定(ホルムアルデヒド、キシレン)については第一管理区分(適切)を取得しています。
病理検査は大きく以下のように分けられます。
自動HE染色装置
(HE600)
自動免疫染色装置
(Bench-Mark ULTRA)
細胞診検査は、組織診検査に比べ患者さんへの侵襲性の低い検査です。当院では主に子宮頸部、子宮内膜、尿、喀痰、乳腺、甲状腺などの細胞診断を行っています。穿刺吸引細胞診を行う場合には外来の診察室に細胞検査士が出向き、良質な標本の作製に努めています。また、術中の胸水や腹水を迅速に処理、染色、診断を行う術中迅速細胞診断を実施しており、手術方針の決定に貢献しています。
LBC塗抹装置
(Cellprep PLUS)
自動パパニコロウ染色装置
(Tissue-Tek Prisma Plus)
手術前に病変の診断が出来ていない場合などでは、病変は取りきれているか?リンパ節摘出は必要か?などを調べるために手術中に提出された組織から迅速に病理診断を行うことがあります。
術中迅速組織診断では、組織を-75℃で急速に凍らせ、凍結標本が作製されます。提出から15分程度で病理診断が行われます。診断結果は病理医から執刀医に直接連絡され、切除範囲の決定や手術方針の選択などに役立てられます。迅速性と正確性が同時に求められる重要な検査です。
不幸にして病院で亡くなられた患者さんに対して、ご遺族の承諾をもとにご遺体を解剖させていただくのが病理解剖です。
死因の究明、生前の診断との比較、また治療の効果判定などを検討します。病理解剖の結果は病理医から主治医へと伝えられ、ご遺族に説明されます。
当院ではcobas z480を用い、リアルタイムPCR法を原理としたCOVID-19のPCR検査を行っています。「Light Mix」を用い、非常に感度の高い検査を検体前処理を含め3時間半で結果を出すことが出来ます。また、「VirSNiP」を用いた融解曲線解析により変異株ウイルスの検査も行っています。
自動核酸抽出装置
(MagNA Pure 24)
自動核酸増幅装置(cobas z480)
当院は、地域医療支援病院として、地域の医療機関と日ごろから連携体制を構築しています。診療において紹介患者さんを優先させていただいております。患者さんにおかれましては、この趣旨にご理解いただき、当院を受診される際には、かかりつけ医や他医療機関などからの紹介状をお持ちいただけるようお願い申し上げます。
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